休日のバラマキ

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8月が終わってカレンダーを「ひっちゃぶいた」(麻生太郎語)ら、またまた、この9月の連休の見事なこと。なんか、前にもどっかで見たことのある風景だなあ、デジャヴだなあ、と思ったら、それもそのはず5月の連休のカレンダーと同じじゃないの。

まあ、いわば、これこそが、自民と公明の政権がつくってきたニッポンを象徴するくさった風景だろう。この連休の作り方が、勤勉と言われたニッポン人の未来を暗い暗いものにしている、すばらしい思想のなせるワザだ。こういうのを「休日のバラマキ」というのだ。まったく、品性がない、ハレンチな、「国民の休日」という名の、アタマのイカレタ人たちのつくった休日だ。わーい連休だ、とにかく明日のことなんか考えないで、今日、持っているカネをぱっぱっと使ってしまえ、「国民みんなで浪費しようぜの日」、それが「国民の休日」の本当の名称だろう。なんという刹那主義。

この連休の作り方については、ずっと前にも書いたからくり返したくない。
 『国民の「祝祭日」』(クリティカルフルーツ2002年1月24日)
明治、昭和、平成の各天皇誕生日と、元日、建国の日、憲法記念日、新嘗祭(勤労感謝)、春分、秋分、こどもの日。これが毎年動かない休日だ。天皇家に関わる日は絶対死守しているのが、涙ぐましい。で、他はみな、毎年日替わりの第何月曜日になった。ただただ連休を作るため、国民をアホみたいに遊ばせるため、という、あさましい理由で、こうなった。

なんとか給付金だの、なんとかエコポイントだの、なんとか高速道路大安売りだの、まあ、なんと、なんと、同じ思想からでてくるくさった政策の数々。いわく、「消費」者中心の社会だと。アタマは使わなくていい、ゼニを使え。電気、ガソリン、どんどん、消費しろ、と。それで景気回復だ、と。言葉を失うね。9月1日、「消費」者庁という、これまた、愚民政策の象徴的組織が発足した。消費者保護の一元化、体制強化という、もっともらしい理屈をつけて、ニッポン人自身が自分でものを考える力を衰えさせていく。

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