失われた「晴の特異日」

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わが家は毎年、ふじリンゴの贈答品に手作りのチラシを入れている。その年その年のいろんな話題を自分なりに書いて入れているものだ。その今年版の一部をここに転載する。ツイッターでも書いたやつ。

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『今年の果物栽培をふりかえって』

去年もそうだったのですが、最近は9月10月の気温が高く、秋に収穫期が来るりんごにとっては、色づきや蜜入りがおそくなるという困ったことになってきています。秋の高温はりんごを成熟させるよりも若返らせてしまいます。人間が若返るのはありがたいですが、果物は適当な時期に老熟しないといけません。おいしく熟すこととは立派に老化することだからです。

たとえば、モミジの紅葉の時期が近年、遅れるようになっています。果実の成熟と同じことで、秋のメリハリある気候、昼夜の寒暖の差が失われつつあるからです。

yonezawa1103nissyojikan1.jpg地球の温暖化で台風の巨大化や豪雨、突風竜巻・・と目に見える被害がいろいろ騒がれます。りんごの生育という一般の人にはわからない、果樹畑のなかで、その影響がでていることを、皆さんにも知っていただきたいと思います。

右のグラフは、米沢11月3日の天気と一日の日照時間を示しています。1976年から今年までのデータです。11月3日はご存知、「文化の日」です。この日は晴の特異日といわれて、日本全国快晴!! というのが定説でした。

ところが21世紀になって、晴れの日が明らかに減ったのが分かります。しかも、20世紀は、同じ晴れでも雲ひとつ無い秋晴れの日が多かったことにも気づきます。たぶん、皆さんのお住まいの地域でも、グラフ化すると同じ傾向が出るのではないでしょうか。

地球の気候がおかしくなっているひとつの表れが、こんなところにも出ているわけです。

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以上引用おわり。

こういうふうにグラフ化してみると、地球に起きている不気味なことが見えてきそうだ。

原発事故よりも、はるかに恐ろしいことだと思う。まったくコントロール不能だから。
事故は抑える余地がいくらでもある。しかし、気候の暴走は止める方法がない。

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