きのう本ブログで予想したとおり、台風は「理想的なコース」を通って三陸沖に抜けた。
なんで気象庁の予報官は日本海に抜けていくコースにこだわったのか、いまでも理解できない。気象庁の大型コンピュータはがらくたか。
はじめ、台風は四国から紀伊半島の間あたりに向かっていて、そこら辺に上陸する予想だった。それが、日本列島に近づくにつれて右寄り(東寄り)にずれていった。結果、紀伊半島をかすめて愛知県に上陸することになった。すでにこのとき、実際の台風は予報よりも東へ東へと向きをずらしてきていた。ところが、上陸した後も、気象庁は、まだそこからやや北向きにまがって北陸方面へ向くコースを打ち出していた。東に流れているものがなんで北に曲がるのか理解に苦しむなあ、とワシは思った。
結局のところ、偏西風に流されるお決まりのパターンで、台風は基本的に右カーブを描きつづけたのだった。
8日午後、山形県は暴風圏のど真ん中にあった。台風は直撃した。
のはずだ。ところがどっこい。8日は一日中ほとんど無風だった。雨合羽を着たまま、今来るか、今来るか、と畑でリンゴを収穫していたが、期待?は裏切られた。ただ雨がしょぼしょぼ降り続いているだけだった。いったい、どこに台風が来たと言うんだろう。そんな1日が終わった。夜9時過ぎにちょっとだけ風の音がしたが、それだけだった。
ラフランスがみんな落ちてしまうから、とあわてて収穫した農家もあった。ふつうより1週間も早い収穫だ。こう早もぎすると、ラフランスの味はとうぜん落ちる。果実は落ちなくても味は落ちるのだ(笑)。だから、多くの果樹農家がラフランスは収穫しなかった。風で多少落ちるのは目をつむって、味優先にするのを選んだ。それでなくても、景気の低迷で果物の市場価格は悪い。味のよくないものが1週間も早くから市場に出れば、なおさら価格の暴落を招くだろう。山形県内の農協の一部はラフランスの台風前収穫を指導したらしい。バカなことをする奴らだ。自分のクビをしめるだけだろうに。
我が家を含めて、近隣の果樹農家は台風被害はゼロだった。台風はどこにも来なかった(笑)。
東海、関東など被害にあった方には申し訳ない。
「非常に強い台風18号」が日本列島を直撃する予報が出ている。
野鳥というのは、嵐を予感する不思議な、超能力をもっている。
と、わたしは思う。
きょうも、ヒヨドリが大群を作って高い空をさわがしく飛び回っていた。ムクドリも群れをつくって電線にあつまっていた。風はなく穏やかな曇り日だった。台風に限らず、秋が深まったころ冬型の気圧配置になる前にも、野鳥が群れで騒ぐ。悪天候にたいする予知能力をもっているはずだ。これは、彼らの生存のための、必要な本能的な力にちがいない。
さて、リンゴもラフランスも台風には弱い。ラフランスは落ちる。リンゴは落ちなくても傷が付く。日本海沿岸を北上するコースが一番まずい。地上を中心が通っていく方がむしろ被害は少なくなるので、そうなってほしいものだ。太平洋側(福島、宮城側)を通るのがベストだが、予報ではそういうコースはない。
あしたは風雨のなかのリンゴ収穫作業になる。
しかし、早くから大変だ大変だと騒ぐときほど大したことにはならない、という法則もあるんだよ。