CIAのこと

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雪が続いているので本読みに時間をつかってきた。
『CIA秘録』の上巻は読んだ。下巻はまだ。

CIAというと、原研(日本原子力研究所)の職員が東海村の海岸に死体で打ち上げられたことがあった、というような怪しげな話を、昔よく聞いたものだ。わたしが若いころ勤めていた零細企業の社長は、日本が原子力開発を始める前後から政府官庁、業界、学界に出入りしていた人だった。原子力関係者には、その性質上からか、CIAということばを特別なニュアンスで口にする人が珍しくなかった。CIAのエージェントが原子力界のあちこちに何食わぬ顔でくいこんでいただろうことは当然想像できる。いつの時代も、核とCIAは、切っても切れない関係にある。

『CIA秘録』にでてくる日本人は、岸信介、児玉誉士夫、有末精三。本には出てこないが、正力松太郎は読売新聞、日本テレビの親玉でありかつ、原子力導入時代の最大の大物だった。初代原子力委員長・正力もCIAの影がついて回った人物だ。有馬哲夫『日本テレビとCIA』

最近でいちばん大きい事件だったのが、『秘録』下巻にも出てくるイラク大量破壊兵器にまつわるCIAのでたらめ情報だ。これについては、下巻を読んでからまた何か書くつもり。

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