続・サル襲来

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サクランボの季節はくたびれているので、ブログなんか書く気力はあまりない。しかし、せっかくサルが来たのだから、それからどうなったかを記録しておく。

6月30日のつづき。

サクランボを収穫しているときは樹の枝のあいだにいるから、葉っぱに遮られて見通しは当然きかない。気配だけだ。何か生き物の気配があった。
収穫作業用の脚立から地面に急いで降りた。10数メートルほど先を薄茶色の影がさーと動いた。あっちにもこっちにも。。。。樹の上に、地面に。
人間に気づいたサルは、入ってきた網のあいだをくぐってハウスの外へと逃げた。ほんの数秒間のことだった。

樹の上に一匹が逃げ遅れた。ハウスの上の方から外に逃げようとしたが、網がしっかり止めてあって出口がない。ハウスの鉄パイプと樹の枝を端から端へと出口を探して移動する。まるで動物園にでも来たかのようだ。オリの中を行ったり来たりするサル。

わたしは長さ5メートルくらいの鉄パイプ(直径22ミリ)を構えて、地上からサルを攻撃した。あっと、雌ザルだ。小さい子猿がしがみついているではないか。下から見上げるとオッパイも見える(笑)。サルはハウスの天井で身動きできなくなった。そこを地上から鉄パイプで責める。腹をパイプの先でぐりぐりぐりぐり・・・・こづき回したが、親サルは困ったような顔をして耐えていた。とつぜんウンコをぼたぼた落としてきた。ぎゃっつ。

わたしは息が切れていた。運動不足か、歳のせいか、はたまたタバコのせいか。サルの方が余裕があるじゃないか。くそ、ゼイゼイ、ハーハー。
ついに隙を突いてサルは地上に滑り降りて、走っていった。
ハウスは防鳥ネットと防風ネットでぐるりと囲んである。広さは30メートル x 50メートルくらいある。サルの親子はその端の方へ向けて逃げていった。角で行き止まり、だ。追い詰めたぞ。。。。鉄パイプを持つ手に力が入った。ぐわおーっ。

追いついたとき、サルは防鳥ネットと格闘していた。
わたしはパイプで一発喰らわせた。外れた。もう一発!今度は当たった。もう一発。と、勢い余ってパイプの先が防鳥ネットも裂き破ってしまった。サルにも当たったがその弾みで、サルの親子は網の裂け目から後ろ向きにハウスの外へ、もんどり打って吹っ飛んでいった。

ハウスのすぐ外は土手になっている。サルはそこを転げ落ちて、草ヤブの中に見えなくなった。

運よく絶体絶命の危難をのがれた、サルの母子。土手の下からつづくヨシ原がさわさわとかき分けられて、姿は見えない母子の、離れていく航跡だけがかすかに見えた。

追いかけるのも無駄なので、今、破ってしまった防鳥ネットの破れ目を修復することにした。

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