嵐と落果

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おととい、昨日と雨が降り続けた。ずっとリンゴもぎをしていた。
今日も朝からリンゴもぎだったが、朝8時を過ぎるころから強風が吹き荒れた。台風以上だ。
ラフランス、北斗、昂林、ふじ、その他すべての品種の果実が樹からバラバラと振り落とされた。
為すすべも無い。ニュートンさんのお陰。

とくにラフランスは2割ほどが落ちた。近くのFさんのラフランス畑では5割以上が落ちたらしい。風の通り道だったのだろう。リンゴでは、実の大きい北斗や昂林がとくに落ちた。ふじも落ちたが、なっている果実も一部、枝に擦れて傷が付いてしまった。収穫期の昂林は熟しているので柔らかく、3割がキズだらけ!売り物にならない。

話は飛ぶが、三陸沖で座礁転覆したサンマ漁船の乗組員さん、ほとんど50歳代、60歳代だった。
北アルプスでも遭難だ。これも中高年グループだった。
この二つの典型について少し考えてみようか。50歳代の一人として。

若い人、といっても20,30代だが、その若い人たちはどこに行ったんだろう。

二つの遭難がもっている共通点は中高年ということだ。共通するのはそれだけ。あとは全然性格が違う。
片方は仕事、もう片方は遊び。
片方は男の世界、もう片方はオバサンのパーティ。
同じ年代でありながら、男と女はこんなにまで遠い。両極端にかけはなれている。

これが現代日本を照らし出している。それは三重の意味でシンボリックだ。
一つは若者が大自然に接触する機会をまったく放棄してしまったこと。
一つは農林水産業は追いつめられてしまったこと。その担い手のオジサンも追いつめられている。
一つは女は自由と消費をどこまでも追い求めていること。要するにオバサンは退屈している。

ニッポンの今と将来はかなり危ない。
つづく

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