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2013年7月アーカイブ

わが家は去年から池で金魚を飼うという無茶なことをやっている。

金魚は高級なやつらしいが全部、知人からタダでもらったものだ。一度に20から30匹ももらうのだが、10日もすると数が半分に、1ヶ月もすると数匹にまで減ってしまう。なぜかというと、アメリカザリガニに食われてしまうからだ。

エビでタイを釣るという言葉があるが、わが家は金魚をエサにザリガニを飼っている。なんというぜいたくなザリガニの食生活だろう。このザリガニの唐揚げはさぞかし美味だろうな、と、毎朝様子を見ている新聞配達のおじさんが笑っていた。

それでスルメをエサにザリガニ釣りを始めたが、ヒマならそれでもいいが、そんなことを小学生みたいに一日中やっていられるものではない。そのうえ一度取り逃がすとそのザリガニは学習して、あとはぜったいにかかってくれなくなる。で、半日がんばって5匹釣ったところで、わが家のじいちゃんはイヤになってザリガニ釣りを放り出した。

DSCF0091.JPGそこで登場させたのが写真の自家製ザリガニ捕獲器だった(クリックで拡大)。あり合わせの材料でパッパカパ、と作った。昔の工作少年にとってこの程度のものを考えて作るのは朝飯前。こいつが見事に威力を発揮し始めたのだった。

池の縁に沈めておくだけで3時間か4時間おきに揚げてみるとザリガニが1匹、うまくいけば2匹いっしょにかかっている。3日ほどで10匹を超えて、1週間もつづけると20匹を超えた。なんと、いっぱいいたこと、いたこと。これだけザリガニ密度が高ければ、金魚が毎日毎晩、減っていくのも当然だ、と驚くやら呆れるやら。

けっきょく3メートル四方くらいの池で、合計28匹のアメリカザリガニを仕留めたのだった。じいちゃんが釣ったのを入れると33匹。

ザリガニ捕獲器を図示したのが下。
zarigani.jpg
この金網を筒状に丸めた捕獲器は、直径がだいたい10センチくらい、長さが80センチくらいだ。金網のメッシュはかなり細かいが、もっと荒い目の物でもいいと思う。もちろん大きすぎれば獲物が逃げるし、ゴミや泥が入りにくくするにはある程度目が細かい方が良いだろう。長さはたまたま80センチだったが、入り口とエサの距離がもう少し短いほうがザリガニがつられやすいと思う。短すぎても跳ねて逃げる心配があるので、40から50センチくらいかな。

エサはスルメを細く裂いたものを先にきっちり止める。ゆるいとザリガニがエサだけ盗って逃げるし、細い糸状の銅線などで巻いてあると食い逃げされることも防げる。銅線はホームセンターから買ってくる。軟らかい紐などにエサをつけると、ザリガニが紐を引っぱってカゴの外に引きずり出してしまうのでよくない。ザリガニがカゴの奥にあるエサをどうしたらいいか分からずに途方に暮れているところを捕まえるわけだから、外にかんたんに引きずり出せるようなエサではまずい。硬めの紐か針金がいい。

この仕掛けを池の底に横たえて沈めておく。たいてい丸い入り口から入ってくるようだが、上の窓から入ることもあるかもしれない。じっと観察しているわけでないのでその点は分からない。

こうして少なくとも一日に朝昼晩の3回はカゴをゆっくり靜かに引き上げてみる。きっとカゴの奥で赤黒いあいつがガサゴソうごめいているはずだ。


追伸:みんな獲っていなくなったと思っていても、しばらくするとまたどこかから入ってくる。ときどき罠を入れてみるのがいい。

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