東北地方が梅雨明けしたと見られる、と気象庁が発表したのは今月19日。「3連休」(海の日)にあわせてのご祝儀発表みたいだった。
案の定、「梅雨明け」の次の日から天気が悪くなった。20日曇り夕方雨、21日未明雨のち晴れ、22日晴れ夕方雷雨、23日曇りときどき雨。そして24日朝から雨。
素人が見ても、ニッポンの天気図は夏型にぜんぜんなっていない。若いころ山登りをしていたから天気図の読み方はそこそこ分かる。どうして無理矢理あの日に、「梅雨明け宣言」をしたのか、気象庁は。。。やっぱり、連休向けの景気付け、「さあ梅雨明けだ、海だ、連休だ、みんなレジャーで金を使え!」だったのか。それなら、気象庁という名前をおろして経済産業省とか総務省レジャー計画予報庁とかに改名してしまった方がよい。
ずっと前から言っているが、梅雨明けを気象庁が発表すること自体がまちがっている。マスコミはもっと悪く、発表を梅雨明け「宣言」などと言い替えてはしゃぎまわる。宣言なんか、わしら、ちっともして欲しくないんじゃ。自然界の現象について、なんで人間が宣言をする権利があるというのか。アホです。権利も義務も責任も、何もありはしない。
天気が夏らしくなったら夏なのだ。人間が決めることじゃない。ましてお役所が勝手に「宣言」するようなものではない。空を見上げて、ニッポン人の一人一人が判断すればよろしい。
ひとつ補足すると、マスコミが「梅雨明け宣言」を欲しがる背景。
これは記者クラブ制度にあぐらをかくマスコミ記者の存在だ。記者は、その所属担当の役所が発表するものを記事にすればよい。昼寝していても記事は書ける。いわゆる発表ものだ。気象庁も同じ。梅雨が明けたと官庁のお墨つきがでれば、明日の記事が1本できあがる。これに海水浴場の写真でも1枚付ければ、新聞社会面のトップ記事が埋まる。テレビもまったく同様。らくちんらくちん。
こういう、ぐうたらマスコミが、「梅雨明け宣言」なんてくだらないものを世の中にマキ散らかしているのだ。