桜桃の花と霜害 4月下旬

2008年版No.2
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桜桃の花も満開が近づいてきた。右写真。 咲き始めまでは暖かかったが、その後少し天気が悪く、気温も余り上がらなかったため、満開になるのは予想より遅れている。

この季節に恐ろしいのは霜だ。4月26日の早朝は気温が下がった。4時過ぎに外に出てみると、トタン屋根が白くなっていた。外にある軽トラックのフロントガラスがうすく凍りついた。

つよい低温にさらされると、桜桃に被害が出る。花のめしべが凍って死んでしまうのだ。授粉前にこうなると、受精能力をうしなったその花はもうサクランボにならない。そういう危険が待ち受けているのがこの季節だ。花見気分に浮かれているわけにはいかない。

さいわい今回の霜では被害がなかったようだ。

前日から霜注意報が出ていたので、用心はしていた。霜が降りそうなときは、天気予報が出なくても前日から予感がする。日中は陽射しも弱く気温があがらない。風がある。夕方ごろから雲が少なくなって風も収まってくる。このとき、身体の芯が寒いなと感じる。そういうときが危ない。だから夕方、スプレーヤーのタンクを水で満杯にしておいた。早朝、桜桃の樹全体にスプレーヤーで散水した。水で花を覆って凍るのを防ぐのだ。

霜被害予防でこの他に一般によくとられるのは、霜防止のたいまつを園地のあちこちに置いて、火をたく方法だ。灯油を燃やして対流をおこすことで放射冷却をおさえる。

我が家では10年くらい前に1度、霜にやられたことがあった。めしべが黒く焼けて、その年の結実にかなり影響があったことを覚えている。

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