近くの知人にトラバサミを3つ借りた。今のトラバサミはギザギザの歯が付いたやつではなくて、あまり痛そうでないハサミだ。ギザギザのやつは今は使用禁止だとかいう。
これを3つ、桜桃ハウスの外周に仕掛けて置いた。サルが近づいたかどうかは分からない。結局、獲物はかからなかった。時々見回りに行くと、3つのうち1個がたいていパタンと閉じていた。何もかかった痕跡はないから何かの振動か留め具がゆるかったせいかで閉じたのだろう。
想像してみると、サルがやってきてワナがあるのをすぐ見つけた。そこで近くに落ちていた木の小枝を拾ってきて、ワナの真ん中をツンツンと軽くつついた。トラバサミは獲物が来たと喜んでパタンと口を閉じた。サルはそれを見て「ざまあ見ろ」と笑いながら去っていった。
トラバサミを仕掛けるのに最大のネックは、飼い猫の存在だ。近くに猫が住んでいるとまずい。夜行性だから暗いところをやたら歩き回る。朝行ってみたらくたばっていたなんてことになると、飼い主に訴えられそうだ。で、ワナを貸してくれた知人が、「ここ最近は誰も猫を飼っていないから大丈夫だべ」、というのを信じて仕掛けたのだった。
なお、ワナは誰でも勝手に仕掛けていいというものではないので、法に触れないようくれぐれもご注意。