6月4日、山形県内のところどころで雹が降った。5月27日につづいてのことだったが、前回は雷雨で済んだ米沢地方も今回は雹にやられた。朝から予感はあった。もちろん朝は晴れていたが、寒気が入ってくる予報がでていた。午後4時過ぎ、雷雨で畑仕事を休みにして町に出ているときだった。空が暗くなるのが分かった。車のフロントガラスを激しく雹がたたいた。あーっっ! 来た!!! 今年もサクランボが全滅か!!! 急いで帰って畑の見回りに行った。
我が家の被害はわずかだった。我が家の園地から200メートルくらい離れたところを雹を降らせる黒雲本体が通っていった。その下では果実の8割が雹にたたかれて傷ついたそうだ。我が家の園地は本体中心部から外れていたので雹も少なくて済んだ。アブナイ、アブナイ。。。。
この6月4日以来、雨がほとんど降らなくなった。そのうえ6月だというのに連日30度を超す猛暑。畑はカラカラで、りんごや洋梨の果実の生育も心配になってきた。今年も異常気象が続いているのだ。サクランボの季節にこんなに暑くてしかも乾きっぱなしなことは経験がない。21日には最高気温が34度を記録してしまった。困ったなあ。品質が悪くならなければいいのだが・・・。
25日に収穫を始めた。サクランボの果実の肥大がおさえられて余り大きくならないばかりか、酸味もいつもの年より強め。しかも高温のために色づきもパッとしなかった。
気象アメダス(山形県高畠町)
上の資料の出所は山形アグリネット
上の気象アメダスは米沢の隣町高畠町の記録だが、見てのとおり、6月の平均気温の異常な高さがまず目を引く。そして降雨量も6月の末までは平年よりかなり少ない。まあ米沢の気象もほぼ同じ傾向だったとみていい。正確に言えば、6月24日に米沢で最高気温が34度を記録したとおり、この時期、米沢の方が高畠よりいっそう暑かった。また雨の量も高畠よりさらに少なかった。27日の夜から待望の雨になったが、干ばつの影響を癒すにはあまりにも遅かった。
こんなふうな天候だったので、収穫初期つまり6月下旬から7月始めに収穫して送ったサクランボは、味のほうが満足行くものとは言えなかった。6月末からの雨降りで畑はようやく水分に満ちてきた。雨除けハウスは直接雨が当たるわけではないが、周囲の土地が水分に満たされれば自然と桜桃畑もうるおってくる。ただし、そうなるには雨の降った日から5日から1週間は時間のズレがあったようだ。7月の5日ごろから樹になっている果実が明らかにふくらんできた。水分をもらって果実がしっとりと熟してきた。ふつうの年ならもう収穫が終わりに近い頃だ。それだけ今年は6月の天候の影響が尾を引いたのだった。