4月から5月の連休にかけて果樹畑は輝く季節を迎える。すもも、桃、桜桃、西洋梨、りんご、次々と花を開き、畑を、空を、白い花の色でうずめる。
りんごや洋梨が咲き始めるまでの時期は、木を倒したり、新しい苗木を定植したりといった仕事がある。この期間は何と言っても薪割りが一仕事だ。薪割りについては一昨年の農作業日誌にも書いた。薪割りは男女共同三角社会にあってもやっぱり男の仕事だろう。薪割りの快感が分かるのは男だけだと、信じているが、もしかしてそういう固定観念もやがて崩されていくのだろうか。しかし、薪割りそのものがもはや滅びゆく手仕事のひとつでもあるので、女性薪割り士の登場なんてものは日の目を見そうにないな。どうなんでしょ? おじいさんは川へ洗濯に、おばあさんは山へ柴刈りに、というのが正しい昔話になるのだろうか。