今年の秋、ツキノワグマ受難の日々が続いている。
原因は様々に言われているが、やはり気象の異変が根本にあると思う。台風であれ猛暑、冷夏であれ気象異変はまず植物に打撃を与える。植物がやられればそれを食べ物にしている動物が困ってしまう。単純な図式だ。困った動物は食べ物を探して、危険と分かっていてもいつもと違う場所に出かけていく。背に腹は代えられないとはこのことだ。
このクマの姿に将来の人間の姿を重ねて見るのはたやすい。地球の気象がおかしくなればなるほど、これまで穀倉地帯と言われていた地域や国が一転して食べ物のとれない地域・国になる。そうするとカネでよそから食べ物を買える国や地域はいいが、そうでない場合は食べ物を求めてよその地域、国へ移動していくしかない。クマとまったく違うところはない。そして鉄砲で撃ち殺されるのだ。人間の殺し合い。で、ニッポンという国はカネで食べ物が買える国という分類に入っているんだろうか? 今は買える国だろう。将来は? 何処に保証があるだろう。殺しあいの仲間に入れてもらうしかないかもしれないじゃないか。
人里に出てきて撃ち殺されるクマとは、明日の私やあなたの姿じゃないのかなあ・・・・。