脳味噌の足りないコイズミくん(注)がわめき立ててきた「郵政民営化」が我が家の商売にも影響を及ぼし始めそうだ。
ゆうパックが民間宅配業者の料金の半額の設定をして殴り込みをかけてきた。「りんごの発送は郵便局で! 比べてください! ゆうパックの特別料金」だという。これは半額以下、場合によっては3割にもなる破格料金だ。りんごの送料がそれだけ安くなれば「めでたし、めでたし」と行きたいところだが、そんな調子のいい話ではない。
・「クロネコヤマトは変えません。」
・Asahi Internet Caster October 05, 2004 「旧官業の狡猾」
・AERA 「郵政民営化やけ太り路線 効率化で民業圧迫の矛盾」 (2004年09月13日号)
民営化というと如何にも「改革・改良」に聞こえるが、民間企業をつぶす結果をもたらす民営化では困る。独占巨大企業を作ったのでは将来ひどいことになるのは目に見えている。まず、今の郵政公社の独占的手法を後押ししたのはコイズミくんの民営化路線だ。べつにクロネコに義理があるわけではないが、少なくとも我々のように産直で生計を支えている農家は、ここ20年ほどクロネコのお陰でこれまでの生活を作り上げてこれたことは間違いない。クロネコの翌日配達や全国宅配が出てこなければ、そもそも鮮度がいのちの果物産直などあり得なかっただろう。
さてさて、もうあらゆることで気が重い。独りよがりのバカ殿もいい加減引っ込んでくれないかなあ。構造改革とかで景気が回復してきたみたいに宣伝するけど、あれはアメリカ経済と中国経済の好調さが日本におよんでいるだけで、べつに殿のお陰なんかじゃないよ。現場、末端、田舎、弱者には目もくれず常に強者の論理、大言壮語と開き直り、何につけても生活感覚の欠けていることで知られる殿だが、あの人物のやることはオレオレ詐欺師も顔負けの強引さだ。だまされる方もだまされる方だが、「改革」原理主義者が通ったあとにはペンペン草も生えなくなりそうだ。ニッポンをいよいよ息苦しく殺伐とした弱肉強食の、名実ともにミニ・アメリカにしてしまおうというのだろうね。アメリカかぶれの小・竹コンビは。
(注)私は口汚くののしっているが、理由は言うまでもないかもしれない。アメリカやイスラエルの強力な軍隊によって毎日殺されている人にはすべて一人一人名前があって、その死を悲しむ何人かの家族がいて、彼らの憎悪を次々と拡大再生産しているだろう。この人物の頭の中には、そういう事に対する創造力や思いやりなどかけらもなくて、相変わらず開き直ってブッシュ支持は国益だ、フセインは世界の脅威だった、などと叫んでいるからだ。ブッシュには愛されるだろうが、世界の他の国々からさげすみの目で見られるようなニッポンの顔では、国民の迷惑というもんだ。「いのちの大切さ」を教えなければならんのは、子供じゃなくてこういうアホの方が先だろう。