花摘みの日々 4月24日〜

2002年No.11
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平年より10日も早く花が咲いた。大型連休など果樹農家には無縁。国道を走りすぎる行楽のマイカーを横目に、ひたすらリンゴの花摘みの毎日が続く。花摘みは果樹農家の業界用語(果樹栽培用語辞典を参照)だが、これに「お」を付けるとご存知「お花摘み」となって、山岳専門用語になる。そんなことを急に思い出した。知らない方のために説明するのも何だが、山で女性が用を足しに行くことをこう呼ぶ。つまりお花畑にひとりしゃがんでいる乙女に声をかけたりしてはいけない。なぜなら、彼女はロマンチックな気分で花を摘んでいるのだから・・・。

これに対応する言葉が男の「キジ撃ち」だ。草藪に身を隠してじっとキジを待つ。脇に銃を構えて。銃はライフルだ。彼は下っ腹が張ってくると携帯用スコップを持って何処かに消える。何をするのかと言えば、彼は獲物が現れそうな静かな藪蔭を定めると、そのスコップで地面に小さな穴を掘る。そしてスコップを抱えて身を沈める。たちまちスコップはライフルに変貌し、彼はキジ撃ち猟師に変身する。

書くこと無くて失礼しました。

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