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腰パン ・・・ [2010/2/20]

いまさら國母「腰パン」問題でもないだろうが、日本人の多くがこの騒動に参加して、一度は何かを口にしたはずだ。エライ人もいろいろ発言したようだが、スノーボードの試合も終わってしまって、國母がもしメダルを取っていたら困ったニッポン人もいたにちがいない(笑)。失敗するのをひたすら願っていた「良識あるニッポン人」もほっと安心しただろう。

むかし東京オリンピックのことを思い出すと、入場行進で日本選手団は、主賓席に向かってハイル・ヒットラーみたいに全員がいっせいに右手を差し上げたものだった。美しい姿だった!!ふりかえってみれば、今の北朝鮮そっくりだったなあ。あの頃のニッポン人はみんな何の抵抗もなくああいう一糸乱れぬ団体行動が死ぬほど好きだったらしい。

で、記憶はそうなのだが、確認しようと当時の映像をインターネットで探してみた。しかし、「ハイル・ヒットラー」している日本選手団の姿を見つけることが出来なかった。記憶違いだったのだろうか。覚えている人はいないかなあ。

監督・市川崑 東京オリンピック開会式(ニコニコ動画)

時代は流れた。しかし、いまの高校野球だって甲子園の整然とした、軍隊みたいな入場行進に始まって、試合中でも「高校生らしい」姿が「感動」を呼んだりする点、何も変わっていないのかもしれない。いまでもハイル・ヒットラー、キムジョンイル万歳なニッポンのような気もしてくる。

そうしてみると、腰パンはけしからん、と騒いだ人たちのアタマの構造が透けて見えるだろう。そういう人たちに習っていえば、バンクーバーでも、日本選手団は入場行進でハイル・ヒットラーを全員でやらかしたら面白かった。國母は国の恥だとわめいた人たちは、日本人の「礼儀正しさ」に泣いて喜んだだろう。そして、不気味な集団の行進を目のまえにして、冬季オリンピック開会式会場は凍りついたに違いない。おお、寒。異常暖冬、雪不足で四苦八苦していた大会事務局も大歓迎しただろう。