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「最後の聖戦」〜マスメディア編 ・・・崩壊する55年体制 [2010/1/15]

民主党と高級官僚との覇権をめぐる「最後の聖戦」については去年書いた。『官僚機構が仕掛ける「最後の聖戦」』(2009年12月22日)
もうひとつの別の戦線が今ひろがろうとしている。メディアをめぐる死闘が激しくなってきた。

1.メディア間の戦い
2.民主党政権とマスメディアの戦い

1.のメディア間の戦いとは、もう誰もが感じている、新聞・テレビという旧体制メディアとインターネットという新体制との、熾烈な「メディア・ウォーズ」のことだ。メディア・ウォーズというと大げさだが、じっさい既存のマスメディアはいろんな意味で崖っぷちに立たされている。そして、この旧体制メディアに勝ち目はもはや無い。勝ち目はないが、最後の戦いをつづけている。

べつに実弾が飛び交っているわけでもなく、互いが向き合って論戦をくり広げているわけでもない。見えない戦争だ。

なぜ見えないか。それは、原理的に双方が同じ次元に乗ることはないことによる。だから同じ平面で激突することはない戦争だ。そんな戦争があり得るのか。

インターネットはすべての言葉、映像が何の壁や断絶もなしにつながっている。まったくひとつの世界に、大手のサイトもあれば小グループのサイト、個人のサイト、ブログが全部入りまじって、まったく同レベル、同じ水平線、地平線に並んでいる。

これが、高いところでふんぞり返っているテレビや新聞と完全にちがうところだ。今の大手新聞もテレビも典型的な中央集権メディアだ。新聞もテレビも、いつも真実を報道しているような顔をしている。しかし、事実をたんたんと流すのではなく、情報にバイアスをかけて意図的につくった製品を読者・視聴者におくりつける。そこにはウソもぬりこめられている。

これは、もうだいぶ前から全世界の規模で起こっていることで、イラク戦争などの中東情勢、ウイグル自治区の暴動映像など、個人がインターネットを通じて世界に発信する情報が世界を動かす時代に突入している。その一方で、既存の大手メディアはこういう危険な領域への突入を避けるようになった。大手メディアはいつも支配する側の視点でしか報道しなくなった。アフガン戦争、イラク戦争はまさにそれだった。米軍の安全地帯から見るだけの戦争だ。マスメディアの信頼性、公平性、客観性はうしなわれた。

ニッポンでも、去年の西松建設事件で露骨な展開をみせた検察とマスコミとの世論操作大キャンペーンにたいして、インターネット・メディアの世界ではこれをボコボコに批判する主張が圧倒していた。それは、その後のテポドンや豚インフルエンザ、そして昨今の天皇特例会見や再度の小沢下ろしの動きについても、まったく同じ構造で展開してきた。ニッポンのマスメディアへの信頼はもう地に落ちで泥まみれになっている。


注:このページはネット・メディアを過大評価していた時期に書いたものです。3.11以後はまったく状況が変わったと思っています。2012年