2008年6月アーカイブ

我が家の桜桃畑に今日、サルが襲撃をかけてきた。

きのうの晩、農家仲間から、「サルが近くに来ているぞ、気をつけろ」という情報をもらっていた。
早朝から警戒しながらサクランボを収穫していたが、姿を見せなかった。

朝ご飯をすませ、午前中も同じ畑での収穫作業。(我が家には桜桃畑が3カ所に分かれてある)
10時を過ぎた頃、雨除けハウスが急にバタバタと音を立て始めた。
サルだ。一昨年の経験からすぐに分かった。ハウスのポリの上に上がろうとする音なのだ。気づくのが早く、中に侵入する前に、追い払った。サルは山の林のほうへ逃げていった。

それから10分もしなかっただろう。ふと気配を感じた。
サルがいつのまにか雨除けハウスの中に入っている!
4匹か5匹か。
ほとんど音をたてずに入ってきた。

つづく

大干ばつ

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080625-kanbatsu.jpgりんごの葉っぱが一部で黄変落葉しはじめた。
右の写真のような樹もあるほどのきびしい状況。

今の時期、果実はさかんに細胞分裂している。葉っぱと果実が水分の取り合いをして、葉っぱの方が黄色くなってしまったのだ。これくらい水分不足になっているわけで、秋に向けて果実の肥大に影響は避けられないかなあ。

サクランボの収穫が本格化した。
収穫してみて、改めて、サクランボの実が小さいことに呆然とする。原因は6月に雨が降らないことだ。

sabaku.gif右のグラフが、いかに雨が少ないかをまざまざと示している。6月中旬の平年値と今年の雨量の差。
これが、米沢カラカラ砂漠をつくりだした。

結果、いつもは6月半ばの色づくころにグーンと大きく肥大するはずのサクランボが、まったく大きくならなくなった。普通ならLサイズになるような樹の実が今年はMサイズ止まり、普通なら2Lサイズになるような勢いのある樹の実もせいぜいLサイズにしかならない。

サクランボは雨除けハウスの下にあって、雨が直接かからないようになっている。強い雨が成熟期の果実に直にあたると実割れをおこしやすいからだ。しかし、根っ子はもちろん水分をいつも必要としている。植物だから当然だ。ところが、今年は果実が熟してきて赤くなる頃に、土の中に水分が無くなった。こうして、実を大きくさせるための水が樹に供給されなかった。

影響はサクランボだけではない。畑はすべてカラカラに乾いている。リンゴの樹にも深刻なダメージを与えている。一部の葉っぱが黄変してきた。このままだと果実の生育にとって大打撃にさえなりかねない。




雨が降らずカラカラだ。今日、夕方から少し降っているが、あまり量は期待できない。
サクランボにとって大雨は困るが、全然降らないのもうまくない。
雨除けハウスも、今年は雨除けのためというより鳥よけのためにある、と言っていいだろう。雨が降らないからといってかけないわけにはいかない。ムクドリ、スズメ、カラスに全部食われるだけだ。

20年も前までは佐藤錦に雨除けをかけるなんて一般的でなかった。

そうなのだ。思い出してくれ。晩生種のナポレオンは、強い雨が降りやすい梅雨の後期(7月)に収穫期をむかえるので、どうしても実割れを防ぐ必要があった。しかし、佐藤錦は6月中にたいてい収穫を終えることができたから、農家も雨除けをそんなには気にしていなかったのだ。多少実割れするが、そういうものだと思っていた。雨除け施設は建設経費がかかるし、昔の雨除けテントは施設そのものの危険度も高かった。だから、佐藤錦はあえてかけるものではない、というのが普通だった。

しかし、いちばん糖度の高い、大きい実から割れていくので、今の基準で合理的に考えればひどく損なことをしていた。割れた佐藤錦も地元では自家用として買って帰る人が少なくなかった。うまいから売れたのだ。

時代はなんと大きく変わったのだろう。
今の佐藤錦の作り方は、あまり数多く実を成らせないでひとつひとつの実を大きく作って高く売る、そういうスタイルに完全に移行した。もちろん雨除けハウス施設が改良されて使いやすく手頃になったことも大きい。雨で割れる恐れも少なくなったので、そういう作り方が出来るのだ。

さて、あさってから本格的に収穫を始めるぞ。
080612-oto.jpg
10日に雨よけハウスのポリ被覆と防鳥ネット取付を完了した。ああ、疲れた。足が、もう、前にも上にも重たくて動かない。

ちまき食べ食べ

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きのうは端午の節句だった。
ちまきを食べた。

一昨日、わたしの田舎から送ってきた。毎年の恒例。もちろん、ちまきの材料(笹)が揃うのがちょうど今ごろ。ホンモノの端午の節句とは、こういう本当の季節の流れにそって成立した文化だ。新暦の端午の節句なんてのは、心が腐っている。

いま、我が家はサクランボの雨避けハウス被覆と防鳥ネット張りの毎日で、わたしもめちゃ疲れている。後一日くらいかかりそうだ。
2日ほど前から、ムクドリが騒がしくなってきた。子育てモードから戦闘モードへ移行したようだ。親鳥と巣だったばかりの若鳥がさらに集まって、桜桃畑のまわりを飛び交い始めた。

この時期のムクドリはギャー、ギャーという声とキュルキュルキュルキュキュッキュルキュルキュキュッという機銃掃射音のような声が入り交じって、完全に興奮状態にある。早く赤くなれ、早く早く、と、ごちそうが待てない悪ガキのようにうるさい。

今年は作柄の悪い園地が多いせいで、いつもの年より早く雨除けハウスを被覆する農家が多い。すると遅い農家の園地にムクドリは集中してくることになる。これはヤバイ。我が家もそうそうのんびりしていられない時期になってきた。
桜桃は開花時期が早かった割りに、その後の少雨と5月後半の低温などで生育は最初の予想より遅れて、平年並みの進み具合になってきたようだ。

5月下旬に行われた山形県のサクランボ作柄調査では、今年は不作という予想結果がでている。
当地でも結実の悪い園地が多い。桜桃はちょっとした地形、環境、気象条件のちがいで作柄がおおきく左右される。そこが農家にとってサクランボ栽培の難しさであり、おそろしさでもある。

きょうは、不作の園地で早々と雨除けハウスのポリ被覆を完了した農家があった。ほんらいはまだ被覆する時期ではない。佐藤錦の場合、すこし色づき始めたころが被覆の適期だ。早すぎると桜桃の樹にとって良くない。果実の色づきや硬さにも悪影響がある。それでも被覆を早めるのは、樹に成っている果実が少ないと雨で実割れを起こしやすいからだ。数少ない果実に水分が集中すると割れやすい。豊作だと多くの果実に水分が分散されるから、玉伸びはするが割れてしまうほどには伸びないで済む。

我が家も園地によって作柄にばらつきがでている。それでも、大体予定どおりのスケジュールで、昨日から桜桃雨除けハウスの被覆準備に入った。まだポリを広げないが、すぐに広げられるよう、事前に準備をしておくのだ。

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